僕の住む北海道では今日から緊急事態宣言が発令された。ここ1週間、札幌のコロナの感染者は連日300人程度確認されていて、これは東京の人口比率に置き換えると東京で2000人以上の感染者と同等なのだとか。
やっぱり、北海道や沖縄は観光地なので、他県から持ち込まれ、まき散らされてる感はかなりある。とはいえ、札幌在住の僕が石狩や旭川方面に向かうと、今度は僕がまき散らかしている側になってしまうという…なんとも息苦しい世の中になってしまっている。
僕は元々インドアなタイプなので、接待を伴う飲食やカラオケには殆ど行かないし、飲み会も好きじゃないので、緊急事態宣言になったところで、そこまで不便を感じない。
しかし、そんな僕でもさすがにゴールデンウィークに家に籠っていたら少しだけストレスを感じた。
社交的で飲み会好きな陽キャな方は本当にお辛いのだろうと察する。早く収束するといいなぁ。
さて、本日の記事では岡村靖幸の「揺れるお年頃」について書く。
近年の岡村靖幸のシングル曲の傾向
最近の岡村靖幸のシングル曲はポップでキャッチーなものが多い。「ラブメッセージ」「少年サタデー」などは、多くのリスナーに愛されるポップさを意識しているように思う。シングルとしてリリースするわけだから当たり前だが、ヒットを狙っている感がある。ストレートに言ってしまえば優等生的な楽曲過ぎて、少しつまらない。
だって…あなた変態ですよね?
バタフライしたい人ですよね?
「パパやママやみんなに教えてあげるんだ!」でお馴染みの人ですよね?
スーツにネクタイで真面目ぶりやがって!
こっちは知ってるんだぞ!
みんな騙されるな!
この人変態でーす!
と大声で叫びバラしてやりたい。
近年のシングル曲を聴いているとそんな想いが溢れてきます。
「揺れるお年頃」はラフスタイル
「揺れるお年頃」はいかにもアルバムの収録曲といった感じの楽曲だ。
岡村靖幸がおもむろにギターをじゃかじゃか弾きはじめ、リズムを取り、何か一つのきっかけが生まれたらそこから、どんどん肉付けしていって30分程度で作り上げました、みたいな。そんなラフさが楽曲に漂っている。
でも、そんなラフな楽曲の中にも岡村靖幸の濃厚な種がしっかりと植え付けられていて、誰にも真似ができない唯一無二なオリジナルになっている。
岡村靖幸は過去に
曲のストックは200曲あります。でも歌詞がないので…
というようなことを話していたが、その曲たちはおそらく「揺れるお年頃」のようなタイプの曲なのではないだろうか?
岡村靖幸はこういうタイプの曲ならたぶんいくらでも作れるはずだ。で、その一つ一つの曲はどれも岡村靖幸にしかつくれないオリジナルを有しているのだろう。
「揺れるお年頃」の歌詞は優しさでできている
ダウンタウンの松本人志はワイドナショーで以前こんなことを言っていた。
誰だって優しさはある。でも、その優しさはワインのオリのように沈殿してしまう。だからたまに誰かにかき混ぜてもらう必要がある。犯罪を犯す人は、沈殿した優しさをかき混ぜてくれる人がいなかったのではないか
「揺れるお年頃」は沈殿した優しさをかき混ぜてくれる岡村靖幸なりの〝優しさ〟に満ちたメッセージソングだ。
秘めた悲しいこと 話して話しておくれ
僕に何でもいいよ 今晩も
揺れるお年頃 笑って笑っておくれよ
こんな時こそ どん×3触れる肌雫 さすってさすって
欲しいはずなんだよあなたは どう?×3気分しだんでなんだって 出来るもんでしょう
「揺れるお年頃」の歌詞から引用
新しい靴を履いたら どんなスマイルでも なっちゃうもんさBABY
優しさにもいろんな種類があるが、岡村靖幸の優しさには傲慢さがない。きっと岡村靖幸は音楽以外に関しては全能感があまりなくて、故に行きつく結論としては
俺と頑張ろうぜ!
になる。
「大変かもしれないけど、俺も大変だから一緒に頑張ろう」みたいな。
だから上から目線で「こうしなさい」的な言い方はせず「僕に何でもいいから話して」となる。
「さすって欲しいはずなんだよ あなたは」と岡村靖幸にしてはやや上から目線的に強く言うものの、そのあとにすぐ「どう?×3」と伺うのが我らが岡村ちゃんだのだ。
「気分次第で何でもできるでしょ。新しい靴をはいたら案外笑顔になれるもんよ」という優しさの温度感も丁度良い。
というわけで、コロナで優しさが沈殿した時は「揺れるお年頃」を聴いて頑張りましょう。
追記
そういや、岡村ちゃんって攻めた靴(ファッション的に)を履いてることが多いけど。靴が好きなのかしら?
岡村さんに限らずクリエイターの方々は自身の精神状態が作品に反映されるように思うのですが、近年の岡村さんの楽曲は充実感や幸福感に溢れたものが多いように感じます。
「揺れるお年頃」のようなマイナー調な曲も素敵ですよね。僕は「5!!モンキー」、とくにエチケット収録のME-IMItourアレンジがすきです。
「5!!モンキー」良いですね。僕もエチケットの方が好みです。エチケットバージョンの「どぉなっちゃってんだよ」も最高です。
「エチケット」のリリースから今年で10年ですが、全く色あせないですね。
[…] 「揺れるお年頃」は岡村靖幸の〝優しさ〟で溢れている。 僕の住む北海道… […]